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高齢者が虫歯になりやすい部位は?

高齢者の口腔内は若年者の健常な口腔内と比較すると、歯肉が痩せて歯根の露出が多くなる傾向にあります。歯根が露出すると、今まで虫歯が少なかった人でも、歯根面に虫歯が発生することがあります。これを根面う蝕といいます(図1)。

根面う蝕になりやすいのは、歯冠部と歯根部で歯の質が違うからです。
歯冠部の表面はエナメル質と呼ばれる非常に硬い無機質で覆われていて、その内側に象牙質があります。しかし歯根部にはエナメル質がなく、象牙質がむき出しの状態になっています。
虫歯は歯に付着した歯垢(プラーク)の中の細菌が酸を放出して歯を溶かすことで引き起こされますが、象牙質はエナメル質よりも酸に対する抵抗力が低いため象牙質のみの歯根面は虫歯の危険度が高くなります。
また高齢になると唾液の分泌量が少なくなり口腔内の洗浄や酸を中和する作用が低下するため、これも根面う蝕を誘発する原因となります。
根面う蝕を予防するためにご家庭でできることは、まず歯根面の清掃性を高めることです。特に歯間部の根面に虫歯が発生しやすいので、歯間ブラシ(図2)で清掃することをお勧めします。また酸に対する抵抗力を高めるためにフッ素入り歯磨剤を使用することで歯質を強化するのも効果的です。唾液量の少ない人に対しては砂糖を含まないキシリトールガムで唾液の分泌を促すのもよいでしょう。また医院においても歯質を強化する予防処置がありますので、かかりつけの先生に相談してみましょう。

図1 高齢者になって歯肉がやせてくると歯根が露出して根面う蝕になりやすい
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高齢者になって歯肉がやせてくると歯根が露出して根面う蝕になりやすい

図2 歯ブラシが届かない歯間部を清掃する歯間ブラシ
図2
歯ブラシが届かない歯間部を清掃する歯間ブラシ

診療項目

山手通り歯科
住所
〒153-0051 東京都目黒区上目黒1-16-8 Yファームビル3F
アクセス
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