口臭の原因の約8割は歯周病などの口腔内トラブルですが、残りの約2割は内臓の病気や代謝の異常といった「全身疾患」が原因です。病気によって代謝系や体内組織が影響を受けると、血液中に生じた原因物質が肺を通して呼気(息)に混ざるため、独特なニオイを放つようになります。
以下に、口臭と関係のある主な全身疾患とそのニオイの特徴をまとめました。
1. 代謝性疾患
- 糖尿病(アセトン臭):糖の代謝がうまくいかなくなると、脂肪が分解されて「ケトン体」という物質が増え、リンゴが腐ったような甘酸っぱいニオイがします。
- 肝硬変・肝臓がん(アンモニア臭・ネズミ臭):肝肝機能が低下すると、体内の有害なアンモニアを分解できなくなります。初期はカビやドブのようなニオイ、進行すると尿のようなツンとしたアンモニア臭になります。
- 慢性腎臓病・尿毒症(アンモニア臭):腎臓の排泄機能が落ちて老廃物が体に溜まると、呼気から強いアンモニア臭や魚のような生臭さが漂うようになります。
- トリメチルアミン尿症(魚臭症):遺伝子や肝臓の酵素の異常により、特定の物質を分解できず、生魚のような強いニオイが息や汗から発生します。
2. 耳鼻咽喉・呼吸器系疾患
- 副鼻腔炎(蓄膿症)や扁桃炎:鼻や喉の炎症によって細菌が繁殖し、膿(うみ)が溜まることで、生ゴミや組織が腐ったようなニオイが生じます。
- 肺がんや肺膿瘍:呼吸器系の組織が壊死したり炎症を起こしたりすると、肉が腐ったようなニオイの呼気が出ることがあります。
3. 消化器系疾患
- 胃がん・食道がん・胃潰瘍:消化器内で食べ物が停滞したり、がん細胞が壊死したりすると、肉が腐ったようなニオイの原因になります。
- 腸閉塞・ 深刻な便秘:腸内環境が悪化して便のガス(インドールなど)が腸から吸収され、血液を巡って肺から排出されると、便臭のようなニオイが口から出ることがあります。
